心房細動とは?原因・症状・治療方法

心房細動から脳梗塞へ心房細動(しんぼうさいどう)とは

心房細動が持続すると心房内に血液の流れがよどみ、血栓(血液の塊)ができやすくなります。
心房細動で血栓ができる場合には凝固因子が特に重要であることがわかっています。
特に左房でできた血栓が脳にとび脳の主要な血管(脳動脈)が閉塞されると脳梗塞を引き起こしてしまいます。

脳梗塞疾患側からみると脳梗塞の約30%が心房細動によるといわれています(心原性脳梗塞)。
また、心源性脳梗塞の再発率は75%と4人に3人が再発しています。

血栓ができる場所は左心房の左心耳というところです。
行き止まりのほら穴のようになっていて、まずそこからでき始めるのです。
脳梗塞になると非常に死亡リスクが高くなり、死に至るケースも多くなります。未然の予防が必要です。

心房細動が原因として起こる危険な脳梗塞

心臓でできた血栓が脳にとび引き起こされた脳梗塞を「心源性脳塞栓」と言います。その多くは心房細動や心臓弁膜症によって発症します。
心源性脳塞栓症は脳梗塞の中でも一番重症で、致死率は脳梗塞の全体の6割にのぼります。また、多くの患者さんに重度の後遺症が残ります。他に「アテローム性脳梗塞」「ラクナ梗塞」と呼ばれるタイプの脳梗塞もあります。
特に心房細動は軽く考えがちですが、放置していると5%の割合で脳梗塞を発症するという報告もあります。未然の処置や治療が極めて大切です。

心房細動の症状と治療

脳梗塞とは

脳梗塞

三大成人病(ガン、心疾患、脳卒中)の1つ、脳梗塞は死亡率も非常に高い病気です。
脳にはたくさんの血管があります。その脳血管が狭窄(狭くなること)したり、閉塞(詰まること)したりすると、酸素や糖分が行き渡らなく、脳細胞が死んでしまいます。これが脳梗塞です。
脳梗塞になると手足の麻痺、言語障害、顔面神経麻痺、吐き気などが現れます。

心房細動の主な治療方法

薬物療法

脳梗塞を予防するための抗凝固療法

心房細動の合併症を予防するために第一選択として薬物療法があります。これは心臓の中で血栓を作らないように行われる療法で、抗凝固療法といわれます。心房細動に伴う脳梗塞発症を検討した大規模な研究で、ワーファリンという薬剤が非常に有用であるという報告がありました。

抗不整脈薬

心房細動の薬物治療として2つの治療があります。1つ目はレートコントロールとは心房細動の有無にかかわらず心拍数をコントロールし、速くなりすぎないようにする治療法です。ジキタリス、β遮断薬等が使用されます。2つ目は、リズムコントロールとは心房細動を停止させて不整脈そのものをコントロールする治療法です。
薬物治療は薬を飲み続ける治療法ですので、一生ワーファリンと抗不整脈薬を飲まなくてはなりません。薬物治療で完治することは期待できません。また、薬には必ず副作用があります。

手術などの非薬物療法

薬物療法以外の心房細動の治療法として、非薬物療法というものがあります。
その中には、高周波カテーテルアブレーション治療(心筋焼灼術)、心臓外科治療(メイズ)という治療法があります。

高周波カテーテルアブレーション(心筋焼灼術)

現在心房細動の治療としてよく行われているものが高周波カテーテルアブレーションです。
高周波カテーテルアブレーションとは数本のカテーテルを心臓の中に進ませ、心臓の異常な心筋部を見つけ出して高周波通電を行う治療です。発作性心房細動における高周波アブレーションの成功率は現時点で約80%です。
接続性心房細動ではさらに低く、心房の直径が50ミリを超えると高率に再発するのでアブレーションは行いません。

外科治療(内視鏡下のフルメイズ手術)

外カテーテルアブレーションが効果のない場合や心臓内に他の病気があり手術治療を必要とする場合、心房細動に対して手術をすることがあります。
Maze手術(以下メイズ手術)の原理は、心房細動は “心房筋に複数の電気的な旋回路である部位が存在する“という理論の基に左右心房を4㎝幅以下の“たんざく“となるように迷路状(maze)に心筋を電気的に遮断(切開や凝固などで)することで、旋回路をなくし洞調律を戻す方法です。

アブレーションにくらべ心房細動の元になる不整脈源を根治する方法であり一番治療効果が高い方法です。同時に心源性脳梗塞の原因となる左心耳を切り取りますので心房細動が再発しても抗凝固剤を服用する必要がない場合もあります。

従来われわれは、完全内視鏡下のミニメイズ手術を行ってきました。しかしその効果の検証してみたところカテーテルアブレーションと大差なく外科手術の有効性が示されなかったことで方針を変更いたしました。その原因としてミニメイズに用いる高周波焼灼では完全なアブレーションが行われにくい事と、三尖弁、僧帽弁輪周囲のアブレーションは高周波では不可能という欠点があったのではないかと思います。
より高い根治性を目指して、人工心肺、心停止下の冷凍凝固を用いたフルメイズ法を提唱し今後はこの方法を中心にやっていきたいと思います。

元来メイズ手術は単独心房細動の根治手術として1991年にJ.L.Coxによって報告されました。冷凍凝固の併用により慢性心房細動の85パーセント以上の高い完治率でしたが、カテーテルアブレーションが確立されて以降、単独心房細動の外科治療症例は減少しました。

しかし、カテーテルアブレーション不成功例や再発例に対しては現在カテーテル治療ではなすすべがありません。一方、内視鏡ミニメイズ法は肺静脈隔離術がメインでカテーテルアブレーションとほとんど同じライン取りの高周波アブレーションを行う術式です。左心耳切除を同時に行えるメリットがありますが、心外からの左心耳切除は心源性脳梗塞を完全に予防できるほど十分ではなく、ミニメイズ後、抗凝固療法をやめた後の脳梗塞症例の報告もあります。

アブレーションに用いるエネルギーデバイスの観点から見ると、カテーテルアブレーションも外科領域の報告でも、近年では高周波よりも冷凍凝固を用いる方が完治率は高いこともしめされています。新しい外科用の冷凍凝固デバイスの市販化も後押しして、2019年より我々は完全内視鏡下のフルメイズ法に立ち返る方針としました。冷凍凝固を用いる利点は高周波比べ心房壁が薄くても厚くても貫壁性の電気的隔離が可視できてかつ短時間で十分可能になること。三尖弁や僧帽弁の周りにも使えるので同部を旋回する心房細動が起こらなくなる事です。

また完全な内視鏡下で行うことができるということや、体の右側のみ4穴だけで完遂できると言う利点があります。

内視鏡下のフルメイズ手術

欠点としては人工心肺を使い心停止を用いるために、人工心肺運転にかかわる一定のリスクは避けることはできません。しかし、歴史のある高い完治性を持った治療である事と、弁膜症に合併した心房細動症例には、同時術式として完全内視鏡下のメイズ手術を多数行なってきた経験から、これからは症例を選んで行っていきたいと思っています。

その適応としては
1.カテーテルアブレーションの不成功例
2.脳塞栓症などの塞栓症の既往を持っている場合。
3.薬剤抵抗性やカテーテルアブレーション不適応症例

禁忌としては
人工心肺運転に伴う合併症の可能性が高いと予想される症例、
高度大動脈石灰化や多発脳梗塞等、
脳梗塞の術後発症の可能性の高いと思われる症例など

心房細動の治療費について

70歳未満の場合
一般の方:¥80,100+(医療費総額-267,000)×1%(円)

  1. 仮に医療費総額が200万円下とします。
  2. 健康保険に加入していると3割負担なので退院時に60万円病院へ支払います。
  3. 申請すると502,570円返ってきます(※)
  4. トータルの自己負担は97,430円(食事代等は省く)となります。

※600,000-{80,100+(2,000,000-267,000)×1%}=502,570円
参考:
http://www.shinbousaidou.com/cont03.html

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